瑪瑙の庭

web物書き、大久保珠恵(おおくぼたまえ)の創作ブログです。主に自作小説のことを書いています。

「神魔部隊Oracle 雷の翼と闇夜の牙編」完結しました!! monogatary.com

 こんにちは。

 

 だいぶ長いこと不定期連載してきた「神魔部隊Oracle 雷の翼と闇夜の牙編」ですが、昨日めでたく完結しました!!

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 ただし、「神魔部隊Oracle」シリーズ自体は、今後ともお題にそってどんどん続けていく予定です!!

 まだまだ神魔たちの戦いは続くのでお楽しみに!!(/・ω・)/

 

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「神魔部隊Oracle 雷の翼と闇夜の牙編」表紙

 

 ちなみにこちらのお題は

「妹みたいな存在ってどういうこと?」

妹みたいな存在ってどういうこと?|お題詳細 - monogatary.com

 でした。

 

 さて。

 完結してからのネタバレ解説になりますが、こちらは予定よりずいぶん長くなった作品でした。

 およそ五万字ほどでしたが、一応練りこんだプロットに沿って書いてもまだはみ出した不確定要素があり、これだけの分量に膨らみました。

 

 そもそも、最初のお題から発想したのは、主人公D9に、「新しいお姉さんキャラ」を作ってやろう、ということでした。

 すでにプライベートの相談にも乗ってくれる、妖精のムーンベルという人がいたのですが、彼女だと、あまりどぎついことをさせられないのですよね。

 妖精で、気まぐれ、厄介ごとは要領よく避けることができるムーンベルだと、「暗い過去」を設定しづらかったのです。

 そこで、新たに「訳あり」のお姉さんキャラを設定し、彼女の過去の因縁から、過酷な物語がスタートする、ということにしたかったのですね。

 

 今まで登場する神魔がヨーロッパ系に偏っていましたので、ここでそちら以外の系統の神魔、それも強力なやつを出そうということを決めていました。

 ふと思いついたのが、ネイティブアメリカンに伝わるサンダーバード

 クジラを海から持ち上げるほどの巨躯を誇る、雷の精霊、大いなる鳥です。

 しかし、過去になにか悪いことをしていたというからには、何か事情があるのだろう。

 そうだ、ネイティブアメリカンって、アメリカ合衆国でかなり差別されるらしいから、そもそも生活苦からまずい仕事に手を出していたことにしよう。

 その裏稼業のせいで、更にヤバイ神魔に目をつけられて、危なかったところをOracleの面々に助けてもらって、そのままOracle入りしたってことにしよう。

 さて、サンダーバードが、どんな裏稼業を?

 自然の雷と同じくらいの電圧電流を作り出せるなら、人間を殺すにも武器いらずじゃないか?

 いっそ、元殺し屋ってことにしてしまえ!!

 

 ……という経緯で生まれたキャラクターが、サンダーバードの女性のライトニングでした。

 ちなみに、彼女は人間としては、アルマ・サンダーウィングと名乗っています。

 ま、こっちはめったに使われないし、そもそも仮名でしかないですけどね。

 

 この作品のサブヒロインという立場になったライトニングは、正体を現すと雷の色の翼を持った、巨大な鳥です。

 伝説通り、目から稲光を発し、雷を自在に操ります。

 人間の姿はネイティブアメリカン系のワイルドな美人で、豪快で快活な性格をしており、新入りの上外国から越してきたばかりで、右も左もわからないD9を、さりげなくサポートしてくれるお姉さん的な人です。

 普段のさばさばした陽気な物腰からは、暗い過去なぞ想像できませんが、今回は彼女の過去の因縁が、事件の発端になっています。

 

 さて、彼女の過去の敵というのはどんな奴にしようかと考えていたんですが、ここはこういうレアな神クラス精霊をコレクションしようとする裏社会の大物的な存在にしようと決めました。

 で、こういうタイプで、最初の本格的な敵としてイメージしやすい存在……

 ということで、「吸血鬼」に決定しました。

 直接戦闘系の敵だと、ライトニングと正面からやり合って勝てる相手にしなくてはなりません。

 そうなるとそれこそ神クラスですから、範囲が限られてしまいます。

 しかし、搦め手、魅了系の妖し気な術を使って、自分より戦闘力そのものは上の相手を支配するタイプなら作りやすそうですし、第一設定的に見ても無理がありません。

 

 かくして、ここは精神攻撃系を得意とする吸血鬼に決めました。

 彼らの名前は「ハンナヴァルト一家」。

 ドイツ系吸血鬼です。

 

 単体より、身内同士がつるんで悪事している方がマフィアっぽくていい感じなので、若くして吸血鬼になった伯母が、妹の産んだ息子(甥)を吸血鬼化して、二人でつるんで悪さしている……という感じにしました。

 吸血鬼の兄弟姉妹や、カップルなどはエンタメでちょくちょく見かけるので、珍しい組み合わせで伯母と甥にしたのです。

 

 二人とも女性が好きで、共同で人間から吸血鬼にした存在や、サーヴァント化した神魔のハーレムを持っている、ということにしています。

 ここにライトニングを加えようと、彼らは彼女に接触したということに。

 ただれた感じの敵にしたかったのですが、本当にただれてますね。

 

 Oracle世界では、吸血鬼はかなりの勢力を持っている神魔の種族です。

 特に西欧系の吸血鬼は、もっぱら社会的地位の高い者や裕福な者を一族に引き入れ、人間社会の上層を取り込むことによって、「高貴な種族」という独特の地位を創り上げました。

 これは、存在自体が神の教えに真っ向から反していると言われる吸血鬼たちが、自らの身を守る手段でもありました。

 社会的地位が高く裕福な階層の人間(に見える者)が、ちょっとばかり風変わりなことをしても見逃されますが、貧乏人は些細な逸脱も咎められます。

 特にかつてのヨーロッパ社会では命を奪われる可能性のあることでしたので、吸血鬼たちが「社会的地位の高い人間」を装うことは大事なことでした。

 

 彼らはそのまま、アメリカに移住してきた者もいました。

 

 今回の敵、吸血鬼ハンナヴァルト一家は、普段は欧州に拠点を置いていて、十数年前にアメリカに拠点を移そうと移住してきました。

 その時に、ライトニングに目を付け、血を吸った上で自らの血を与え、サーヴァント化しようとしたのです。

 

 その野望はOracleによって砕かれ、彼らは滅ぼされることはかろうじて免れて、欧州にとんぼ返りしたのです。

 

 しかし、今になって彼らはアメリカに再上陸します。

 かつて取り逃がした獲物であるライトニングを今度こそものにするため、何より、創世の龍の末裔であるD9の血を吸血し、究極の闇の神になるため。

 

 さて、今回、彼らの虜にされ、利用された人間の女性と神魔三名が出てきます。

 

 吸血鬼にされた女の子は、ある偶然の産物でした。

 私がよく出入りしているマストドンの物書き&読者向けインスタンス「かくどん」で、吸血鬼の百合がいいなあ、というお話があったのです。

kakudon.com

 

 かくして、ちょっとしか出さないつもりで、レズビアン少女が吸血鬼にされてしまった存在、というのを出したのですが。

 意外にも、結構ヘヴィーにしっかりした設定をつけることになりました。

 百合少女が吸血鬼になって、更にOracleに庇護されるには、それなりのきちんとした背景がないと苦しいなと思ったので。

 

 彼女の名前は、セシリア・ホリー・リンジー

 現代風な美少女ですが、レズビアンであるため、地元では孤立していました。

 家族も彼女を理解せず、孤立は深まるばかり。

 そんな時に吸血鬼が街を制圧し、彼女を吸血鬼の仲間に引き入れました。

 その時に彼女の無慈悲な家族は殺され、彼女には類縁がなくなったという設定です。

 まあ、こうなっては、彼女の身柄はOracleで考えてやらざるをえません。

 のちに彼女は、Oracle隊員である中国系仙人のヴォイドに後見人になってもらい、軍の奨学金を得て、大学に通うことになったのですが、彼女の話はまたの機会になります。

 

 そして、ハンナヴァルト一家が愛人系護衛として飼っていた、三人の女性神魔がいます。

 

 ギリシアの予言の地デルフォイの古い女神であるデルピュネー。

 デルフォイといえばピュートーンが有名ですが、デルピュネーは、ピュートーン以前にデルフォイを支配していたとされる女神です。

 下半身が大蛇で、上半身は美女の姿をしている、私好みの神魔となります。

 更にアレンジして、銀色の雲のような模様の蛇体に、本当に翼か羽衣のように雲をまとっているという、好みを追求した姿です。

 彼女はデルフォイにあったとされる世界の中心の石オムパロスにかけて予言することにより、その予言の運命にある程度干渉することができるという能力を持っています。

 例えば、誰かの攻撃を予言したら、次の瞬間オムパロスにかけて、その攻撃そのものを封じられる、といったことです。

 人間の姿を取れば、銀髪の古典的ギリシア美人になります。

 美女美女うぼお(奇声

 性格はは物静かで賢く神秘的、時々予言でメンバーのちょっとした困りごとを助けてくれます。

 彼女は救出後、Oracleに入隊し、プリンスの秘書を務めます。

 彼と秘書以上の関係に、なる? 可能性もありますね。

 

 そして、もう一人が、マヤ文明の滅亡を予言した神話に出てくる、「悪霊のワニ」、チャク・ムムル・アインです。

 巨大なワニの姿ですが、虹色のつやのある瑠璃色の細かい鱗に覆われています。

 体長は6~12mまで調整できます。

 四肢に剣のような長い爪を生やし、牙は異様に巨大です。

 更にいえば、水をはじめ、液体を自在に操る力を持っています。

 洪水や鉄砲水、津波などの水の災害を自在に引き起こせるほか、雨や雪などの水系の天候も操れるというスーパーな神魔です。

 これらに加えて、生き物を水に変えて一瞬で葬る、といったことも可能で、まともに戦えば苦戦は免れない強敵です。

 実際、Oracleメンバーも押されてますね。

 あれ、必ずしも全部が演技ではありませんでした。

 人間の姿を取ると、目の覚めるようなヒスパニック系の美女になりますが、性格は極めて食いしん坊です。

 本人いわく「ワニだから仕方ない」とのことですが、Oracleに入隊した後は、仲良くなったメンバーと、よく食べ歩きしているとかいないとか。

 

 最後の一人、スフィンクスのエメリーヌは、元はと言えば、フランスの、やはり神魔による特務部隊(フランスにもOracleみたいなのがあります)のメンバーでした。

 彼女に謎をかけられると答えるまで自発的に動けない、しかも、彼女が設定した所定時間内までに正解を答えなければ問答無用で死亡、というチートで凶悪な力で、その部隊のなかでもアテにされている存在だったのです。

 しかし、彼女はハンナヴァルト一家に魅入られてサーヴァントにされてしまい、フランスから連れ出されてしまいます。

 仲間たちからすると、誘拐されたようなものですから、非常に心配していました。

 彼女の神魔としての姿は巨大な獅子の首の部分から、人間の上半身が生えているという魅惑的なものです。

 日焼けした肌に、コケティッシュな美貌で、豊かな胸を露わにしています。

 人間の姿は、小粋でキュートなフランス美人といった感じですね。

 実際、モテモテだったばかりにハンナヴァルト一家に目を付けられたという……。

 彼女は事件後、迎えにきた同僚に付き添われて無事フランスに帰国し、しばらく心の傷のケアを受けたあと、部隊に復帰する予定だそうです。

 

 さて、こんな風にキャラと設定が広がった実りあるOracleシリーズのナンバリングタイトルでしたが、いかがでしたでしょうか?

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