瑪瑙の庭

web物書き、大久保珠恵(おおくぼたまえ)の創作ブログです。主に自作小説のことを書いています。

「先生の遺言」公開 monogatary.com

 こんにちは。

 

 monogatary.comにて、お題「先生の最後の一日」に、拙作を投稿させていただきました。

「先生の遺言」という表題で、江戸時代初期が舞台の話になります。

 

monogatary.com

 

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 同じお題

先生の最後の一日|お題詳細 - monogatary.com

の他の作品は、現代の学校を舞台にした作品が多い(現時点)のに対し、拙作は奇をてらったわけではないのですが、「剣術の先生」にしました。

 

「先生」のモデルは佐々木小次郎

 宮本武蔵との巌流島の決闘の直前くらいですね。

 

 別の作品で、佐々木小次郎の忘れ形見の娘が主人公の伝奇時代ものを執筆したことがあるのですが、その時に色々調べまして。

 佐々木小次郎を直接的に殺したのは宮本武蔵というよりも、周囲に身を隠していた彼の弟子たちだった……みたいな史料があるのを知りました。

 言い伝えレベルの話になると、巌流島(当時舟島)に渡るために乗り込んだ船の船頭のおじいさんに、

宮本武蔵は弟子を連れてきている。殺されてしまいますよ。行くのはおやめなさい」

 と忠告されるっていうのまであります。

 もっと直接的に、決闘場にずらっと待ち構えていた武蔵の弟子を見て、ぎょっとした小次郎が「どういうことだ!!」と泡を食った、というのまで……。

 

 今となっては何が本当だったのかは闇の中ですが、まあ、現在巷間に伝えられている「公式設定」だけが真実ではなかっただろうというのが伺えます。

 

 そんなことを前提にして、短いこのお話をお読みいただけると、高潔な人間が無残な目に遭って、ずるがしこく立ち回った者に尾ひれが付いて伝えられている……という、人間社会の理不尽さも味わっていただけるかと思います。

 

 珍しく純文学っぽくなりましたが、楽しんでいただけたら幸いです。