瑪瑙の庭

web物書き、大久保珠恵(おおくぼたまえ)の創作ブログです。主に自作小説のことを書いています。

「とこしえは天地にあり、聖晶は世を抱く」第四話「彼方よりの友」完結しました!!

 こんにちは。

 

 闇と官能の現代伝奇ファンタジー「とこしえは天地にあり、聖晶は世を抱く」第四話「彼方よりの友」完結いたしました!!

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 さて、今回は、今までとちょっと違った趣向を凝らしています。

 今までは主人公と、客となる、「浄化」すべき悪魔や邪神の「業融(ごうゆう)」との関係が主軸でした。

 しかし、今回の第四話は、業融の悪戯(?)に巻き込まれる一般人の視点から、主に物語をお送りしました。

 

 今回の実質上の主役とも言うべきキャラクターは、ごくごく普通の女子高生、志葉(しば)なつき。

 彼女は友人にプレゼントされた、ある有名な画家が描いた幻獣が焼き付けられた陶板ペンダントを持っていましたが、そこからまさに「描いてある幻獣」が実体化して、人間を襲ったのです。

 もちろん、襲われた方に非がない訳ではありません。

 彼女は、その同級生たちに悪質ないじめを受けていたのです。

 実体化した幻獣の行動は、なつきをいじめっ子から守る行動だと言えましょう。

 

 しかし。

 クズのいじめっ子だろうと、人権はあります。

 法律上は。

 そして、聖矛課の面々は国家公務員。

 神魔が関り、そしてそれが国が定めた法に触れるような事件(指定神魔事件)を起こしては、無視する訳にはいかないのです。

 

 かくして、なつきのペンダントから出てきた幻獣が引き起こした事件は、宮内庁奉神部聖矛課の面々が、例によって担当することになります。

 彼らによると、なつきを過剰なやり方で守った幻獣は「使い魔」だということ。

 あの、悪魔が自分と契約した魔女だの魔術師だのに与える、あの「使い魔」です。

 すると、それを彼女に与えた悪魔が存在するということですが、事件はここから込み入っていきます。

 

 ペンダントを製作した画家の身元は、すぐ知れます。

 芸術一家サラブレッドとして生まれ、実際に画家として高度な才能を見せながらも、荒んだ家庭環境のせいで精神を病んだ青年画家。

 音喜多恵理也(おときたえりや)は、悪魔パイモンに心身を乗っ取られ、業融となっていました。

 ペンダントに描いた幻獣に、配下の悪霊を封じて幻獣を作り上げ、それをペンダントを入手した人物に無作為にばらまき、無数の「魔女」を作る。

 この行為が悪魔としての本能なのか、それとも音喜多青年の病んだ精神が生み出した強迫観念の結果なのかは微妙なところです。

 しかし、問題は、それを実行してしまったところ。

 主人公、神聖娼婦の磐永時輪は、彼と接触します。

 しかし、どうも彼には、人間に危害を加えたいといった欲求はなかった模様。

 あのような凶暴なことをしたのは、自分の意思ではない、と告げます。

 はて……???

 

 実は、「使い魔凶暴化」の原因は、なつきに使い魔ペンダントをプレゼントした彼女の親友、荒木千佳(あらきちか)。

 彼女は、生まれながらの高い魔力を、自分でも気づかぬうちに持っていました。

 そして、それと、ある悲惨な境遇が合わさった時に生み出された狂気が、悪魔の魔力に干渉して使い魔に影響を与えてしまったのです。

 

 思春期の少女の純粋さと、貼り合わせの狂気。

 彼女も必ずしも悪意からこうしたことをしたのではなく、友達を助け、彼女に理不尽な迫害を与えたろくでなしどもに、相応しい裁きが下されて欲しかっただけなのです。

 

 さて、こんな彼女に、女神の化身、時輪が用意した結末は?

 ちょっと百合風味もお楽しみいただけますよ、ふふふ。

 

 さて、今回色々資料を参考にしましたが、特に頼ったのがこちら。

 

悪魔と悪魔学の事典

悪魔と悪魔学の事典

 

 

 ちょっとお高めの本ですが、十分にそれだけの価値はあります。

 ちょっと、不埒な悪魔の世界に浸ってみませんか?