瑪瑙の庭

web物書き、大久保珠恵(おおくぼたまえ)の創作ブログです。主に自作小説のことを書いています。

「あやし皇子乱戦記」完結しました!!

 こんにちは。

 

 現代妖怪絵巻「あやし皇子乱戦記」昨日完結いたしました!!

kakuyomu.jp

 

 ちなみに、「漫画原作小説コンテスト」に応募中の作品です。

kakuyomu.jp

 

 いや、予想を超えて字数を食いましたね。

「漫画原作コンテスト」の推奨文字数は三万字程度なのですが、二倍以上の七万字超になってしまいました。

 その代わり、主人公・紫王の成長ぶりはしっかり描けたと思うので、良しとすべきかも知れませんね。

 

 さて、この「あやし皇子乱戦記」はいわゆる妖怪ものです。

 既存の妖怪に関するコンテンツで、参考にさせていただいたものが多々あります。

 

 まずは、妖怪と言えばこの方、水木しげる先生の妖怪もの。

 

 

 主人公・神楽森紫王(かぐらもりしおう)は、阿修羅と聖地の守り神的な妖怪(どっちも、妖怪というより神様に近いですが)の間に生まれた高等妖怪という設定です。

 母親の天椿姫(あまつばきひめ)のモデルは、姫路城の主と言われる強力な妖怪、長壁姫(おさかべひめ)です。

 現在でこそ痕跡しか存在しませんが、かつては「神楽森城」という山城が存在し、天椿姫はその城の主でした。

 吉凶を予言したり、場合によっては術を振るって助けてくれたりする、何とも心惹かれる妖怪だったのです。

 

 さて、もう一方の親、紫王の成長の核となる父親・陀牟羅婆那(ダムラバナ)。ちなみにサンスクリット語で「紫」という意味の名前です。


 こちらの阿修羅の造形で影響を受けたのは、意外にも

 

真・女神転生

真・女神転生

 

  懐かしい方は懐かしい!!

 ラスボスの一人、アスラ王に翻弄されましたね。

 

 生真面目で誇り高く、苛烈な阿修羅(アスラ)の性格の参考にしたのは

 

幻想世界の住人たち 2 (新紀元文庫)

幻想世界の住人たち 2 (新紀元文庫)

 

 

 ヴァイローシャナかっこいいですよねえ……。

 せっかくヒーローにするなら、このくらい由緒ある魅力的な種族にしようと考えて、主人公の父親を阿修羅に設定しました。

 主人公自身も父親似で、戦闘型の妖怪なんです。

 不良ぶってるけど、生真面目な阿修羅の血を引いているから、どうしようもないようなことは決してしないという。不良らしいことは制服を着崩すことと、喧嘩くらいですね。

 

 実は、初期案では、紫王は天狗だったんですよ。

 私がかっこいい天狗(位の高い天狗になると、翼が黒だけではなく、様々な色彩の美しい妖怪になるというオリジナル設定あり)に凝っていたというのもありまして、父子関係に悩む天狗の若様ということも考えていたのです。

 しかし、別の作品で天狗主人公を使ってしまっているので、ここは別の種族に、と……

 それで、阿修羅と聖地の守護妖怪という、更に自分の萌えを追求した妖怪カップルを成立させまして、紫王をハイブリッド妖怪にしたのです。はい。

 

 ちなみに、陀牟羅婆那さんは、元は弘法大師空海に仕える護法童子だった……という裏設定があったりします。

「あやし皇子乱戦記」セカンドシーズンが実現できたら、その辺の設定も絡ませたいなあ、なんて思っていますよ。

 

 さて、現代妖怪ものを書くに当たって、更に直接的に影響を受けたのが、妖怪もののTRPG(テーブルトークアールピージー)でした。

 

 

 

ガープス・百鬼夜翔

ガープス・百鬼夜翔

 

 

 全くこのTRPGの妖怪の設定通りではありませんが(『あやし皇子乱戦記』の妖怪は、普通に精密機械に捉えられますし、繁殖力も人間並みが大部分です)、現代社会に生きる妖怪たちの描写には大いに影響を受けましたね。

 逆に影響を受けすぎないように注意したと申しますか、オリジナルな妖怪の設定を作り出す、この偉大すぎる二作品の影響下にない要素を考え出すのに苦労しました。

 

 まず、魔界というべき、妖怪が本来属している別世界と、その世界と現世の狭間にある異空間のような世界が現世と隣接して存在する、というようなことを設定していきました。

 現世で滅多に妖怪を見ないのは(気付いていないだけで、普通の人は日常の中で出くわすくらいの密度では存在するのですが)、基本的に妖怪たちは、現世に拠点がない場合は魔界で暮らしているから、という理由ですね。

 

 陀牟羅婆那と天椿姫の夫婦が現世で暮らしているのは、神代市(かみしろし)という妖怪の暮らしやすい場所を確保しておくためですね。

 また、天椿姫は直接的に神代市の守護者でありますし、陀牟羅婆那は護法童子になったくらいですので、人間を守る誓いを立てているのですね。

 ちなみに神代市の妖怪密度は、日本の平均に比べても高い、という設定です。

 

 また、こうした書籍やゲーム情報以外でも、web上に存在する、妖怪関連のデータベースには、本当にお世話になりました。

 意外な妖怪情報や、書籍に収集されていない情報も、web上のデータベースで見つけることができました。改めて御礼申し上げます。

 web上の妖怪データベースで、私が利用させていただいたものを紹介いたしますと、

国際日本文化研究センター | 怪異・妖怪伝承データベース

怪異・妖怪画像データベース|国際日本文化研究センター

などがありますね。

 創作をなさる方は、ブックマークなさって損はないと思いますよ~~~!!

 

 こういう妖怪コンテンツの海を泳ぎ、先人が積み上げてきた妖怪研究という巨人の肩に乗って感じることは、日本人は妖怪が好きだなあということですね。

 ここでは取り上げませんでしたが、例の妖怪ゲームを見ても分かる通り、時代に即して色々な姿を取る妖怪を心底愛している。

 勿論、カクヨムでも「妖怪」タグは結構な人気ですしね。

 今後、どんどん妖怪を愛する人が増えてくれればいいなあ、と感じます。

 そして、私がその一助になれれば、この上ない幸せですね。