瑪瑙の庭

web物書き、大久保珠恵(おおくぼたまえ)の創作ブログです。主に自作小説のことを書いています。

新作「魔女の混沌正義」連載開始!!

 こんばんは。

 

 本日より開催される「第三回カクヨムweb小説コンテスト」に向けて、新作を連載開始しました。

 

 その名も「魔女の混沌正義」。

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 ええとですね、この作品のウリは、主人公が善人ではないこと。

 外道だってことですね。

 しかし、必ずしも全面的な悪人ではありません。

 法の救いも期待できない状況に置かれた女性たちを救い、彼女らを責め苛む捕食者《プレデター》というべき悪党たち(ストーカーやDV亭主)なんかを、ちょっとした金額で呪殺するというタイプです。

 社会規範はどうでもいいけど、自分の正義は貫く、メガテンとかならライト-カオスに属するタイプの「魔女」ですね。

 

f:id:tamae19:20171201173420p:plain「星の魔女」星上真名《ほしがみまな》。悪人を呪殺する混沌正義の魔女。

 

 無論、呪殺される相手は穏やかに死ぬわけではなく、自分が他人に与えた苦痛の何倍かを返されるような、苦痛に満ちた死を迎えるわけです。

 自転車で走っていて滑って転び、目玉から壊れて尖ったポールに突っ込んでしまい、眼底から脳にまで傷口が達し、そのまま苦しみぬいて死ぬとか、そんな感じデスネ。

 

 ただ、この辺は書いてもタルイだけなので、本編でははしょっています。

 こちらのセルフレイティングはアクションシーンのための「暴力描写あり」だけなので、エログロの心配なくお楽しみいただけます。

 主眼は「魔女」のかっこよさですからね。

 

 さて、この星上真名のもとに、一通のメールが届きます。

 英文のメールですが、差出人は「スディス・ザムイヤ」なる男性。

 そこには「自分は真名の父親であり、ある重要な事柄について真名と話し合いたい」という旨の文言が。

 

 真名が祖母の理世《りよ》に相談すると、理世は怒りだします。

「あの野郎、金輪際あたしらに関わるなって言ったのに!!」

 そして、彼女の口から衝撃の言葉が。

 

「真名の母親の沙絵《さえ》は、スディスに殺された」

 

 さて、ことの真偽は?

 ということで明日から毎日正午に一話ずつ連載します。

 ぜひお楽しみになさってください。

 

 ちなみにスディスも「魔女」の男性版「魔術師」ですが、イラク出身の「宗教的少数派」(意外と中東には存在するが、かなり欧米に亡命している)を装ってアメリカで暮らしている、という設定です。

 ちなみに「星の魔術師」ですね。

 真名の母、沙絵とも、そういうことなら旅先などで出会っておかしくはありませんが……?

 

 さて、真名を狙う「聖戦士教会」なる宗教勢力存在し、舞台は混迷を深めます。

 乞うご期待!!!!

自作TRPGサイト「人外草紙TRPG」公開中です!!

 こんばんは。

 

 自作のTRPGと、その世界観を使った小説を公開しているサイト「人外草紙TRPG」をご紹介いたします。

 

人外草紙TRPG [フォレストページ+] 簡単オシャレな創作サイト作成サービス

 

 

「人外草紙TRPG」は、その名の通り、「人外」をPC(プレイヤーキャラクター)に使用するTRPGです。

 

 PL(プレイヤー)は超常的生命体「人外」となり、様々な怪奇事件の解決に当たります。

 

「人外」とは端的にいって、幻獣、魔物、妖怪、化け物、モンスター、妖精など、現代の人間が空想の中にしか存在しないと思っている超常的生物です。

 彼らは不老であり、通常の生き物と違って超常的な能力を振るえます。

 

「人外」たちは、様々なレベルの「世界の霊魂」から、宗教や集団無意識など、様々な「門」を経由して生まれてきます。

 彼らの大元となる世界の霊魂は、全ての根源「絶対世界」や、宇宙の魂である「宇宙霊」、そして地球という惑星の霊魂である「世界霊魂」などがあります。

「人外」たちはこうした経緯で生まれた特別な生き物です。

 かくして、彼らは様々な理由でそれそれの活動をしています。

 ゲーム中では怪奇事件に当たるというのが一般的ですが。

 

 彼らはそれぞれに「目的」を持っています。

「強くなる」だったり、あるいは「全ての根源にして全知全能を与えてくれる『絶対世界』に赴きたい」かもしれません。

 

 それぞれの目的に沿って、事件の解決にあたり、ふさわしいふるまいをするのが、このTRPGの目的です。

 

 以下、様々な「人外」を紹介します。

 

f:id:tamae19:20171130210830j:plain天狗の姫君。暴力的な性格。実は「絶対世界」と関係がある?

f:id:tamae19:20171130210913j:plain二恨坊の火。気取り屋。人間としての職業はプログラマで、IT関係は頼りになる。

f:id:tamae19:20171130210941j:plain龍神。国際結婚してフランスにいる。とてつもなく強力。

f:id:tamae19:20171130210956j:plain死神アンクゥ。キラの夫。病や死をもたらす、凶暴な力がある。

 

 

 こんな面々でお送りする「人外草紙TRPG」の小説もよろしく!!

第四章「世界の薔薇と大いなる翼と魔術師の館」を公開いたしました!!(「世界は骰子と遊戯盤」番外編)

 こんばんは。

 

 異世界TRPGファンタジー「世界は骰子と遊戯盤」番外編

「世界は骰子と遊戯盤」番外編(大久保珠恵) - カクヨム

 最終話第四章「世界の薔薇と大いなる翼と魔術師の館」

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 公開中です。

 

 今回の物語は、本編での冒険が終了してから18年後の世界。

世界は骰子と遊戯盤(大久保珠恵) - カクヨム

 

 番外編第二章のカップル(ニレッティア帝国皇太子ラーファシュルズ×メイダル王国大司祭家巫女姫ドニアリラータ)の長女、ニレッティア皇太女アンネラウラちゃんが、この物語の主人公です。

 

 

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ローベルセイン×アンネラウラ

 

 実はこのアンネラウラちゃん、ある仲良くしてくださっているカクヨム作家さんを世界骰子キャラ化した人物なのです。

 

 冬村蜜柑さん。

 カクヨムの著者ページはこちらになります。

冬村蜜柑(@fuyumikan) - カクヨム

 

 本編の登場人物の一人、最初は敵役ながらも人気のあったキャラであった「女帝様」こと、ニレッティア帝国女帝アンネリーゼのファンでいらっしゃいました。

 もし、世界骰子の世界に行けるなら、女帝様の身内がいい!!

 というお話を偶然にしておりまして、そのことが今回のキャラ化及び短編化につながった感じです。

 

 物書き向けマストドンへ行くと、「小説家になろう」などでは実在の作家さんたちを自作の小説にキャラ化するという企画をなさっている方がいらっしゃるようです。

kakudon.com

 カクヨムでは他に「実在の作家さんキャラ化及び小説化」という企画ってあるのかな?

 寡聞にして存じ上げないのですが、今回の自作ではなかなか楽しく書くことができました。

 この場を借りてお許しくださった冬村さんに、改めてお礼申し上げます。

 ありがとうございました。

 

 アンネラウラちゃんは立場的には皇太女、ラーファシュルズとドニアリラータ夫妻の長子なのですが、なぜか妹っぽいキャラです。

 自然とこうなったのですが、冬村さんご本人様の推測では「周りに年上の親類縁者が多いからなのでは」とのこと。

 確かに、アンネリーゼの姉アルバリー侯爵夫人のところの孫たちに妹扱いされ、そして幼馴染で親友、そして上級メイドも務めるマリーナ(番外編第三章のエンシェンラーゼンとシャイリーンの長女)からも妹扱いされています。

 そりゃ、確かに妹キャラになりますな、これは。

 

 なかなかちゃっかりしている(ちょいと無謀な)アンネラウラちゃんですが、冬村さんご本人は乙女心あふれるおしとやかなドール愛好家さんですので、ぜひお間違えなきよう。

 あ、でも、剣と魔法の世界に行かれたら、熟練の冒険者になられると思います。

 なにせ歴戦のTRPGゲーマーさんですカラネ。

 

 ちなみに、アンネラウラちゃんが連れているドール、大天使アールマティを封じたドール、メルフィーネちゃんは、冬村さんの代表作の一つ

「花咲く都のドールブティック」

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 の主人公、メルレーテ・ラプティちゃんをイメージした存在です。

 こちらのコンビ、ほぼ無敵なのですが……

 どんな強さかは、是非お読みになって下さいませ。

 

 以上、主人公アンネラウラちゃんと、モデルをお願いしたカクヨム作家様、冬村蜜柑さんに焦点を当てた作品紹介でした。

 

 皆さんも、お友達作家さんのキャラ化、いかがですか……ふふふふ。

「スキマノイカイ」完結しました!! ちょい裏設定など。

 こんにちは。

 

「日帰りファンタジー短編コンテスト」

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 に応募した

「スキマノイカイ」

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 が完結しました!!

 

 今回は、その裏設定などを含めて解説してみたいと思います。

 

 さて、まず主人公・宇留間和可菜の相棒役、妖魔の兼西零について。

 

「異界」の生き物を「妖魔」と「ケガレ」の二種類設定したのですが、ここでは妖魔の系統について少し。

 

 妖魔というのは、作中で零自身も触れている通り、「どの大妖魔(源妖と呼ばれる)に作られたか」で、大まかに系統が分けられています。

 源妖は、妖力を何かの核(大体は自分の体の一部など)を中心に凝固させ、血族となる者たちを生み出します。

 

 零は、翼ある蛇であり、妖力の高い「波重姫(なみかさねひめ)」によって作られた、「波重族(なみかさねぞく)」に連なる由緒正しい妖魔です。

 その中でも、特に戦闘に特化しているわけですが、現世での職業は作家だという(笑)

 

 零のように現世と異界を行き来し、現世にも基盤を持っている妖魔は、普通現世では人間に化けていますから「人間としての名前と戸籍」が存在します。

「兼西零(かねにしれい)」というのは、あくまで「人間としての名前」なのですね。

 

 では、「妖魔としての本名が別にあるのか?」という疑問が湧いてくるかと思います。

 これの答えはイエスです。

 零には、妖魔としての本名が別にあります。

 

 零の妖魔としての名前は「夜追(よるおい)」。

 

 本編中では一回も触れませんでしたが、彼はこういう本名を持っています。

 美しい夜空のような黒い鱗と翼から名付けられた名前ですね。

 

 そして、彼の実年齢ですが、ゆうに二千歳くらいになります。

 波重姫が封印される前、最後に残した血族、くらいですね。

 

 わりと長編張れるくらいの設定量のある零なのですが、本編に直接出したのはごく一部。

 こういう表に出ない細かい設定も、キャラクターの厚みを出すのに大事な要素かなあって思います。

 

 できればこの設定で、長編も書いてみたいですね。

「日帰りファンタジー」に入賞したら、長編に仕立て直して!! といわれるのでしょうかねえ……?

新連載「スキマノイカイ」ご紹介

 こんにちは。

 

「日帰りファンタジー短編コンテスト」

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 に応募するための短編、

「スキマノイカイ」

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 を連載開始いたしました。

 毎日昼12:00に更新いたしますので、変わった味わいのお昼のお供にいかがですか、ふふふ……。

 

 さて、この小説のテーマは「現実を侵略する幻想」です。

 主人公の宇留間和可菜(うるまわかな)は、弱小出版社の編集者として生活しています。

 眼鏡、キャリアウーマン風スーツの似合うグラマー美女ですが、生活はぱっとしない。

 勤務先の出版社は経営難で、倒産も現実の視野に入ってきました。

 今後の身の振り方に悩む彼女の前に、ひらひらときらめく羽が舞い降りる。

 それを拾ったことから、彼女は現実を侵略する異界と対峙することになる……。

 

 メタ的なお話をしますと、ちょっと風変わりな知識のある女性っていう設定を生かすために、マニアックな出版社に勤務している……という設定を付けたのですね。

 そして、出版不況ですから、マニアな人気を誇る出版社も風前の灯、と。

 同業ならずとも身につまされるお話だと思います。

 

 この小説のイメージ元は、以前にどこかで見た「絵」なんですね。

 現実の街並みが見える空間に亀裂が入って、その向こうに奇怪な異世界が広がっている……そんな幻想絵画だったのです。

 どこで見たのか忘れたのですが、強烈に印象に残っています。

 そのイメージを発展させて現実を侵食する異世界のイメージに結実させました。

 

 結構ビジュアルイメージを大切にしている作品です。

 今後のお話になりますが、美しい人外「妖魔」も登場します。

 とにかく人外としての造形を大事にし、現実と異界をつなぐロマンチックな橋渡し役にしたのです。

 まず男性の美形妖魔が登場しますが、後半に美少女妖魔も登場しますよ。

 どっちも美しい、耽美人外ですので、是非よろしくお願いします!!

 

 今回はお手本作品二本がどちらも男性主人公というだけあって、多分男性向けのお話が多くなりそう、と踏みました。

 で、私は女性主人公にして女性読者様を意識した妖美な作品に仕上げたかったのですね。

 せっかく新しいジャンル開拓期に当たって、女性読者様がつまはじきにされるような事態は避けたいなあと思いまして。

 もちろん男性読者様にもお読みいただけるよう、男前なライバル役、そして付き従う美少女妖魔……なんてキャラもいますよ。

 基本的に女性読者様が読みやすくするために、身近に感じる女性主人公、そして耽美な妖魔の造形、更にはきらびやかな「霊器」の設定など、女性的要素を盛り込みました。

 とっつきやすくなっていると良いのですが。

 

 主人公の和可菜は、かつてはヒーローに憧れていた元少女という設定があります。

 子供の頃の夢は「プ●キュア」とか「セー●ームーン」とかだったのですね。

 生活に疲れた大人になりましたけど、ヒーローと不思議に憧れた永遠の少女は死んでいない、新たに手に入れた力で、世界の不思議に立ち向かうぜ!! という感じですね。

 

 割と、女性だってヒーローに憧れたことはあると思うですよ。

 力へのあこがれは人間の永遠の夢ですしね。

 女の子だったら誰もがいわゆる「女の子らしいこと」にしか興味を示さないということは全然ないわけで。

 大人になってから思いがけず、甦った子供の頃の夢に殉じるって、ロマンではないです?

 私は、そういうロマンチックも書きたいなあって。

 

 こういうことで、是非「スキマノイカイ」お楽しみに!!

「世界は骰子と遊戯盤」番外編 第三章「刃と弾丸は愛に溺れる」完結しました!!

 こんばんは。

 

「世界は骰子と遊戯盤」番外編

第三章「刃と弾丸は愛に溺れる」

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 完結いたしました!!

 最終話はこちら↓

3-10 明日への光 - 「世界は骰子と遊戯盤」番外編(大久保珠恵) - カクヨム

 

 さて、番外編連作短編の全四章中、三章までが完結いたしました。

 これも皆様の応援のお陰です。

 篤く御礼申し上げますm(_ _"m)

 

 さて、今回は全章の第二章「紅の皇子と碧の巫女姫」

2-1 不吉な始まり - 「世界は骰子と遊戯盤」番外編(大久保珠恵) - カクヨム

 の事件の裏側、地上の大帝国ニレッティアで起こった事件の側面という捉え方です。

 前の章で「地上の首謀者であるソムルフェス伯爵夫人が、家族を道連れに自殺」という結末は明かしてあります。

 この第三章では、そこに至るまでの経緯、ルフィーニル宮殿で巻き起こる宮廷陰謀劇という側面に光を当てています。

 

 さて、ざっくり説明いたしますと、

1)元犯罪者という経歴の霊宝族青年エンシェンラーゼンが、メイダルからニレッティア帝国に派遣されてくる。

2)エンシェンラーゼンが上級メイドのシャイリーンに好意を寄せる。シャイリーンも彼に惹かれる。

3)ニレッティア女帝アンネリーゼに悪夢(ナイトメア)型魔法生物が襲い掛かり、危うく暗殺しそうになる。

4)その後の宮廷での動きが不思議。

5)実は4)はエンシェンラーゼンとシャイリーンが犯人を陥れるために張り巡らせた罠で、犯人はまんまと引っかかる。

6)首謀者ソムルフェス伯爵夫人、家族(未成年の息子二人含む)を道連れに自殺。

7)情勢が一応落ち着いた後、エンシェンラーゼンがシャイリーンの実家ライザート男爵家に、「できちゃった、ついては結婚したい」挨拶エンド。

 ……という感じになっております。

 

 シャイリーンというキャラクター自体は、本編「世界は骰子と遊戯盤」

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 終盤にちょい役程度で出てきた、特殊工作員というか忍者めいた、女帝の私設親衛隊を束ねる上級メイドという人でした。

 メイドがお好きな向きには、印象の深いキャラクターかもしれませんね。

 

 彼女は本編の方のメインヒロイン、レルシェントに、友好の証の魔導武器を贈与されたメンバーのうち一人なのです。

 彼女を出そうというアイディアが出た時から、彼女の魔導武器による戦いも描写しようと決めていました。

 従って、この第三章では「宮廷陰謀劇×恋愛×アクション」という感じのものになっております。

「異なる時間の流れに入り込んで、極端に遅くなった敵に一方的に斬撃を浴びせる」という凶悪な短刀型魔導武器「異空流閃落朱(いくうりゅうせんらくしゅ)」ですが、優雅なのに禍々しくて、スーパーレディなシャイリーンにふさわしかったなと自負しております。

 

 さて、それ以上に売りにしたいのが、二人の心に傷を持つ大人の男女の恋愛模様というやつでして。

 エンシェンラーゼンは、かつて姉を自殺に追いやられ、自分が犯罪者となっても仇を討ったという激しい人。

 そしてシャイリーンは……

 多感な十代のころに実母がテロに巻き込まれて無残な死にざまをさらし、それが心の傷になって、誰とも本当には親しくなれない、という女性です。

 自分も母のように死ぬのだから、誰とも親しくなってはいけないと、不吉な思い込みを抱えているのですね。

 

 こんなシャイリーンが、なぜか積極的にアプローチしてくるエンシェンラーゼンにほだされる、という。

 実は作中に書いていませんが、エンシェンラーゼンは、非常に凛然としたシャイリーンに心を癒されているという側面もあるのですね。

 人の心の最も醜悪な深淵を覗いたことのある彼には、シャイリーンの魔力から伝わってくる魂の高貴さが救いになったという。

 同時に、エンシェンラーゼンは結構家庭に憧れのある人物でして。

 兄弟姉妹が、その自殺に追い込まれた姉一人だったせいもあり、自分は愛する人と結婚して、多めの人数の子供を残したいなあ、みたいな欲求があったわけです。

 自分の血が残るということは、姉の血も残るということですから、姉に関係ある子供に、新しい未来を歩いていってほしい、みたいな願望があります。

 で、シャイリーンに会ったとたん、「あ、俺この人と結婚するわ」という、たまにこちらの世間でも聞く神託が下りてきまして。

 あとは積極的にアプローチしまくり……そしてエンディングのあの状態に、という訳ですね。

 

 シャイリーンにしてみたら、少し前まで結婚や子供なんて別世界の出来事だった訳ですが、現実のものとなってからは、必ずしも嫌ではない……と気づきまして。

 もちろん、相手がエンシェンラーゼンだからですが、この人となら新しい人生を歩いていけるかな、という想いがあったわけです。

 しかも、国の政策的にエンシェンラーゼンの強大な「間隙」の能力を受け継いだ子供、というのが欲しいとつつかれまして。

 特に軍部を指揮するパイラッテ将軍からは

「シャイリーン殿、あなたの賢明さと有能さ、そしてエンシェンラーゼン殿の無敵の魔力を受け継いだ子供を残すというのも、この国の臣民として重要な仕事ではあるまいか!!」

「それはセクハラです。まあ、子供が将来、軍に入りたいと自分から言い出したら親としては尊重しますが、保証はできませんよ? 人一人の意思ですからね?」

 という会話があったとかなかったとか。

 

 ちなみに、デキちゃった子供ですが、双子の女の子です。

 次回第四章、次世代編では、この双子のうち、長女が主人公である「将来の女帝」の上級メイドとして出てきます。

 ぜひこの辺りはお楽しみに……。

 

 それと、追加情報。

 ひそかにお気に入りの、なかなかエッジの利いたシャイリーン父ことライザート男爵。

 テロ事件で負ったけがの後遺症で、長年脚が不自由だった彼ですが、メイダルで最新鋭の医療を受けて、完全な健康体になります。

 そして魔導武器も手に入れた後、家督を息子(シャイリーン弟)に譲ったあと、悠々自適の隠居生活に入ります。

 隠居生活といっても、メイダルの最新鋭医療で以前以上に若返ったので、かなり活動的です。

 領地内で狩猟に励むほか、ルゼロスにまで足を延ばし、昔取った杵柄、で魔物狩りを楽しんでいるとか。

「お父さんから肉の山が送られてきたわ……双子をおなかに抱えて大変なんだから、肉を食べて精を付けなさいって」

 とはシャイリーンの弁だとか。

 

 色々広がる「世界は骰子と遊戯盤」番外編、次の最終話もお楽しみに!!

「世界は骰子と遊戯盤」番外編 第三章「刃と弾丸は愛に溺れる」連載開始です!!

 こんばんは。

 

 異世界TRPGファンタジー 「世界は骰子と遊戯盤」番外編

「世界は骰子と遊戯盤」番外編(大久保珠恵) - カクヨム

 第三章 「刃と弾丸は愛に溺れる」

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 連載開始いたしました。

 毎日昼12:00更新、九月六日まで連載いたします!!

 

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 さて、シャイリーンとエンシェンラーゼンのカップルについて、ちょっとした裏設定など掲載したく思います。

 

 まず、シャイリーン。

 フルネームは、シャイリーン・メッシェ・ライザート。

 かつて情報局の長官を務めていたこともあったライザート男爵の実の娘です。

 生まれが生まれなので、特殊工作員の訓練を受けているという、スーパーな女性。

「シャイリーン」という名前ですが、これはニレッティアの古い言葉で「香気」という意味があります。

「良い香り」という意味のほかに、「周囲を清浄にする」「人に良い影響を与える」というニュアンスのある言葉ですね。

 たしかに、シャイリーンが上級メイドのおかげで、風紀は良いし、職場の各種伝達も滑らかで働きやすい職場になっており、名前の通りの影響を周囲に与えているのですね。

 それもこれも、「シャイリーン様なら信用できる」「シャイリーン様なら、決して愚かなことはせず、すっきり筋の通ったことをなさる」という信頼が共有されているからですね。

 女帝陛下の耳に入れづらいことでも、シャイリーンなら良い具合に調整してくれるという、問答無用の信頼があるのです。

 素敵な女性です。

 こういう女性上司の下で働きたいですね。

 

 さて、ひるがえって、エンシェンラーゼン。

 彼のフルネームは、エンシェンラーゼン・フルーレディン・イルトランテルシュ。

 特に貴族や王族と類縁があるわけでもない平民の出ですが、特に美男美女の家系で有名なのがイルトランテルシュ家です。

 霊宝族は美形しかいないというくらいに美しい容姿の、宝石の民なのですが、その中でも特に美しいのですね。

 上のイラストでもご納得いただけるかと思います。

 しかし、特にそれで調子に乗るでもなく、自分の道を淡々と歩むのが、彼ららしい生き方です。

「エンシェンラーゼン」という名前は、メイダル語で「祝福を運ぶ風」という意味です。

 メイダルでは、星宝神オルストゥーラが、祝福を風に乗せて信者に送り届けたり、土地の魔力を高めたり浄化したりなさるという信仰があります。

 それに則り、女神の祝福を運ぶ風という意味を与えられたのが彼です。

 非常に縁起のいい、メイダル人が好む名前なのです。

 

「香気」シャイリーン。

「祝福を運ぶ風」エンシェンラーゼン。

 二人を合わせると、「素晴らしい香気を運ぶ祝福された風」という意味になりますね。

 

 さてさて、おどろおどろしい宮廷陰謀劇ですが、こんな素敵なエンディングを迎えられるでしょうかね?

 

 前の第二章をお読みくださった方なら、事件の結末はご存知かと思うのですが、彼らにはそれ以上の課題があるのですね。

 らぶ。

 ふふふ。